本書は三間飛車のスペシャリスト小倉久史七段が、三間飛車VS左美濃の戦いを昭和・平成・令和に分類し、徹底解説した一冊です。
もともと三間飛車の天敵は居飛車穴熊でしたが、「トマホーク戦法」が優秀で、三間飛車に対して居飛車穴熊を使う人は少なくなりました。
現在、居飛車穴熊に代わって一番よく指されているのは左美濃ではないでしょうか。
居飛車穴熊に比べて駒組みまでのスキがないので、トマホークで急襲されることがありませんし、居飛車穴熊ほどではないものの十分に堅く、バランスの良い囲いといえます。
本書は対左美濃対策を本格的に扱った初の戦術書。振り飛車党にとってはなくてはならない一冊です。