豊島将之。
幼少時代からその棋才が知られており、プロデビュー後も毎年高勝率を維持。いつタイトルを取ってもおかしくないと言われ続けながらも第62期王座戦、第86期棋聖戦、第67期王将戦でことごとく番勝負に敗れ、タイトル獲得はなりませんでした。
しかし、2018年に状況は一変。
第89期棋聖戦で羽生善治棋聖を破り初タイトルを獲得すると、第59期王位戦で王位を、第77期名人戦で名人を獲得して、初戴冠から史上最速のスピードで三冠まで駆け上がりました。
本書は、デビューから名人獲得までの道のりを豊島将之名人本人が振り返るものです。
2007年の松本佳介戦から名人戦第4局まで、豊島名人自身が選んだ58局を
(1)自戦記形式13局
(2)ポイント解説形式45局
の形で収録しています。
本書は豊島将之という一人の棋士が、大いなる壁を突破した証跡です。
将棋史に残る記念碑的一冊、ぜひ手にとってお読みください。