本書は気鋭の若手振り飛車党、古森悠太四段による角交換四間飛車の最新戦術書です。
居飛車が▲6八玉と上がったところで手損を承知で△8八角成▲同銀とするのが従来からある形でした。しかし、後手番でさらに手損を重ねる戦法であり、2筋を突き越さないで待機するなどの居飛車の対策が進んだことによって、勝ちにくい戦法になっています。
そんな中で注目されている形が本書で解説する「最強△3三角型」です。
△3三角に対して先手から角を交換してくれれば手順に△3三同桂と跳ねることができ、手損なしで角交換できます。交換に応じなければ△2二飛~△3二金~△2四歩と仕掛けたときに△4四歩が入っていないため、角の可動域が広く、通常の振り飛車よりかなり得をします。
「最強△3三角型」は角交換四間飛車の弱点を克服した上で、より積極的に戦える新しい戦法なのです。
居飛車が対応を知らないとあっという間に勝勢にもっていけますし、本書で解説されている通り、持久戦になった場合も互角以上の戦いができます。
角交換四間飛車の新ステージ、「最強△3三角型」をマスターして、ぜひ実戦で大暴れしてください。