あらすじここを子供らの故郷にしよう…戦前から東京の下町・葛飾で、肩寄せ合い助け合って暮らした春野家と三軒長屋の仲間たち。本家もなければ分家もない、いわば故郷を喪失した彼らが、敗戦―戦後復興―高度成長と時代が流れ、それぞれ人生の悲哀を乗り越えながら、今年もまた春野家当主の命日に集う――著者が自らの故郷・葛飾を舞台に、戦中・戦後・平成と時代の奔流の中で、たくましく生きた庶民の〈昭和〉を描く長編小説、ついに電子化。