奇襲が大歓迎になる本
将棋をやっていれば誰でも、奇襲を見事に喰らい、なす術もないまま敗れたことがあるでしょう。
実力を出し切って負けたのならまだしも、「対策を知らないから負けた」では悔しすぎます。
筋違い角、急戦石田流、鬼殺し、パックマン戦法、嬉野流・・・。
奇襲は確かに最善の指し方ではないのかもしれませんが、そう簡単に勝てないようになっているのも事実。特に優秀な奇襲には2重3重のワナが張り巡らされているのが普通で、プロ公式戦で採用されることも少なくありません。
ではどうすれば奇襲を破れるのか??
本書では、「奇襲に備えるには、まず足元を固めること」だと教えています。
つまり、まずは奇襲の狙い筋、成功例を熟知することから始めるのです。
書籍中では全ての奇襲について「奇襲成功図」までの手順を紹介しています。
そのうえで、対策の方向は3つに分かれます。
(1)相手の狙いを外す
(2)がっちり受け止める
(3)ハメ手の裏をかく
(1)はそもそも奇襲の局面にさせないという方法です。これも有力ですが、少し逃げ腰でしょうか。(2)は奇襲を真っ向から受け止め、最善手で返すということ。これこそ奇襲破り、と言いたいところですが、最強の応手は(3)でしょう。
奇襲の狙いを看破したうえで、それを逆手に取って勝つ。これほど痛快な勝ち方はありません。
本書には奇襲の裏も表もすべて記載されていますから、奇襲破りはもちろん、奇襲を使うこともできてしまいます。
いち早く本書を手にとって、奇襲の世界を完全に自分の物にしてください。