これが大竹美学の真髄だ!
本書は大竹英雄名誉碁聖の打碁のなかから、アマチュアがお手本とするのに適したものを選定し、並べて強くなることを目的にしています。
大竹名誉碁聖の手厚く、石の形を重視した棋風は「大竹美学」として知られています。本書でも、ライバルである林海峰名誉天元ほか、同じ木谷門下の小林光一、趙治勲、加藤正夫らとの一戦を通じて、大竹美学の一端を随所に垣間見ることができます。相手に地で先攻されても、厚みを信じ、1点1点着実にポイントを返す。そして最後には形勢がよくなっている―。こうした打ちまわしはアマチュアにとって非常に参考になるはずです。
また、上達するための心構えも本書には詰まっています。
「相手のミスを望まない」
「正しさなど求めず自分の今の気持ちをぶつける」
「相手の考えを素直に受け入れる」
勝敗を超えた囲碁の芸術性を重視するのも大竹流なのです。本書を通じて、棋力向上はもちろんのこと、囲碁の奥深さ、美しさもぜひ味わってください。