ショートコーディングとは、プログラムのソースコードがどれだけ短く書けるか、「1バイトでも短く」データ構造・アルゴリズム・処理系の観点から探求することです。ショートコーディングを行うことで、プログラミングの思考方法や本質を学ぶことができます。本書では、与えられた問題の単純化や読み替えを可能な限り行い、データ構造やアルゴリズムを十二分に検討した上でソースコードを最も短くする方法、ときには儀式的・作法的プログラミングに疑問の目を向け、あえて「ダメ!」と言われることをあえてやってみることで、処理系の知識を深める方法なども伝授します。
ショートコーディングにおいて最も大切な要素は、その精神です。誰よりも短くコードを書くと決めたら、最後まで諦めずに頑張る。これがショートコーディング魂なのです。1人だけでショートコーディングを行うことはあまりありません。「ショートコーダー」たちは1バイトでも短いコードを書くため激しく戦い、終わればお互いを称え、最短のコードに至る思考過程や自分が発見したHackについて語り合い、知識を共有します。本書はコーダーたちが闘う場についても紹介していきます。
【ご注意】
本書は2007年8月に刊行された『ShortCording~職人達の技法』を元にした復刻版です。初版当時と大きく状況が変わった記事については注釈を追加していますが、基本的に書籍中の情報は、原著発行時のものですので、ご了承ください。