掛け軸、名刀、古壺……古物にこもる情、魂、怨とは!? 上条綸太郎が難事件を心眼で捌く! 女が嬰児を噛み殺す百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)図。この不気味な絵をどうしても譲って欲しいという女が咲花堂に現われた。折しも、大店(おおだな)の子が神隠しに遭う事件が続出するなか、絵師・鳥山石燕の妖怪画を飾ると子供が帰ってくるという噂が流布していた。いったいなぜ? 咲花堂の上条綸太郎は、芸者・桃路、幇間・玉八らと絵図に秘められた怨念の謎に立ち向かうが……(『百鬼の涙』)。 大好評の江戸人情事件帖、刀剣目利きシリーズ第3弾!