道場の頂(いただき)を目指せ! 遠すぎる父の背を追い、年上の甥らと鎬(しのぎ)を削る日々……。軍鶏道場の息子・幸司が達した境地とは? 〈次席家老の子息の剣術指南に抜擢され、岩倉道場を継ぐ決意を固めた幸司。ところが父源太夫は中老に「御前さまに任せた道場は世襲ではない」と釘を刺される。幸司の兄龍彦は遊学中で将来を嘱望される身、これで岩倉家は安泰よと、藩内から羨む声も聞こえ…(『笹濁り』)〉。軍鶏侍を父に持つゆえ重圧に耐え、前髪立ち少年が剣友とともに、剣の道を駆け上がる日々を描く珠玉の五編。。熟達の「新・軍鶏侍」第4弾!