あらすじ「おれには人の死期が視える。そして、魂を移し替えることも」癖のある黒い髪と穏やかな表情をたたえる若い男は、妻殺しを目論む余命わずかな夫にそう告げた。男の名は玉緒。寿命を目前に、復讐を切望する者、憎悪をたぎらせる者、愛を伝えたい者たちに、心を揺らす提案を囁き続ける――生への執着に取り憑かれた人間の業を、巧みな構成と驚愕の結末で描く、衝撃の書!