古今の中飛車の名局を100局厳選
本書は戦型別名局集の第5弾です。中飛車の名局を100局厳選し、鈴木大介九段が指し手の解説と共に、「鈴木大介の見た急所」として現代の目線で一局を通した分析を行っています。
前半は大山康晴十五世名人、升田幸三実力制第四代名人らがツノ銀中飛車で居飛車急戦を迎え撃った名局を中心に収録。後半は近藤正和六段が生み出したゴキゲン中飛車に久保利明王将、鈴木大介九段、菅井竜也七段らが工夫を凝らして中飛車を進化させてきた足跡を辿ることができます。
受身の戦法だったかつての中飛車と、後手番でも主導権を握って積極的に攻勢を取る現代のゴキゲン中飛車。同じ中飛車ながらテイストの違う将棋の見所を解説の鈴木九段はこう言います。
「大山先生の時代の中飛車は一手一手の味わいを見てもらいたい。また、進歩した現代の将棋とどこが変わってどこが変わらないのかというところにも注目です。新しい時代の中飛車は一手一手の積み重ねはもちろん、思想や細かい考え方に着目して並べてもらえればと思います」
一冊で中飛車の歴史の全てが分かる、中飛車党のみならず全将棋ファン必携の書です。ぜひ、盤上中央で繰り広げられる華麗な戦いを堪能してください。