あらすじ藤が優雅に咲き誇る妻恋坂で、ふいに大八車から樽が落下。幼い娘と女中に迫るその樽を、一人の男が体を張って止めた。だが、その事故で男は記憶を喪失。偶然居合わせた青柳剣一郎は、男が藤を熱心に見ていた様子を手掛かりに、身許捜しに努める。やがて、男に怪しい影が忍び寄り…。そこには予期せぬ謀略が隠されていた。果たして、剣一郎は男を救えるのか。