CO2削減や生物多様性など、緑化が必要とされる場面はますます多くなり、
戸建ての住宅にあっても緑化申請を課す自治体もでてきています。
また、持続可能な開発目標(SDGs)で掲げられている17 の項目のうち、
11 の「住み続けられるまちづくりを」、13 の「気候変動に具体的な対策を」、
14 の「海の豊かさを守ろう」、15 の「陸の豊かさも守ろう」、
の4 つの項目で重要な役目を果たすのが緑地です。
小さな住宅でも少しの緑地の積み重ねが重要で、
個人でもその取り組みに参加できる可能性があります。
「どの植物をどこに配置すればより効果的か」など、
建築計画を行うと同時に植栽計画も意識していただくと、
デザイン、予算・工程管理がスムーズに行うことができて、
植栽はもちろん、建物自体の魅力も確実に上げられます。
植物の種類が多様で、
暮らしの中にさまざまな植物の季語がある日本ですから、
植栽を建物に加えないのはもったいなく、
見方を変えれば植栽は緑豊かな日本だからできることです。
豊かな緑の街をつくる一歩が住宅の植栽です。
本書がその一助になれば幸いです。