『三国志演義』を中心にして、『三国志』の英雄たちの戦いから、勝つための要諦を探りたい。(中略)あまり難しい議論をしようとは思わない。『演義』というアジアの大古典であり、最大のエンターテインメントを、読者と共にゆったり愉しみながら、乱世のいまを生き抜くための智慧を学んでいきたい。(「はじめに」より)
大古典の歴史書『演義』を中心にして、『正史』を参照しながら、戦いに勝つための法則を考察する。
*赤壁の戦い
*孔明の智謀
*孔明の大論陣
*曹操の敗走劇
*曹操の復活劇
*関羽の不覚
*司馬懿の不屈
*老将黄忠
*定軍山の戦い
*トウ芝の外交戦
*猛将典韋
*戦略家呂蒙
*蜀の建国
*十常侍の専横
*勝敗の分岐点
*女性の献身
*荊州攻防戦
*官渡の戦い
*袁氏の滅亡
*後継者の育成
*組織の在り方
●村上政彦(むらかみ・まさひこ)
作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。