あらすじ室町時代の乱世に生きた禅僧・一休宗純とは何者か、その実像を明らかにすることは困難である。当時の虚栄と名利に流れた仏教界の改革を目指す一方、風狂ともいえる奇抜な言動に明け暮れた生涯は多くの謎につつまれているからだ。本書は、法語、道歌などから一休の本音を探るとともに、当時それがどのように受け取られ、現在はどのように解釈されているかに言及しながら、奇行の仮面に隠された真の一休像を追求する。