病院というところでは、毎日多くの人が亡くなります。
最愛の家族との最期のお別れの時、人はどんな涙を流したのでしょうか。幼い命を助けられなかった時、医療関係者はその衝撃をどのように受け止めるのでしょうか。
本書では、その瞬間瞬間に立ち会ってきた現役のナースが、「家族愛」「人の温もり」が感じられる人間ドラマを1冊にまとめています。
第1章 小児科
「ありがとう」と「ごめんなさい」
愛せなかったわが子へ
お兄ちゃんだから
奇跡を願う気持ち
第2章 産婦人科
生死を賭けた出産
最後のプリン
女であること
笑顔を見せない患者さん
母のぬくもり
第3章 一般病棟(外科)
死に向かう手術
生きているよりつらい言葉
夫との約束
第4章 一般病棟(内科)
孤独ではない死
介護士の思い出話
音楽セラピー
届けられなかった想い
極道が集まる病院
第5章 救急外来
虐待してしまった母親
植物状態のお父さん
絶望からの回復
●岡田久美(おかだ・くみ)
東京逓信病院高等看護学院卒業。一定の勤務先を持たない、フリーの看護師。勤務先は病院・診療所など、求職時の気分や経験したい診療科目によるため、経験は多岐にわたり、経験勤務先は30件以上。いつでもどこでもどんなところでも勤務できるオールマイティな看護師を目指している。現在、『円まどか』などのペンネームにて、ゲーム(代表作は『白衣性恋愛症候群』『ソルフェージュ』)のシナリオやドラマCDの脚本を書くことを本業に、都内クリニックの非常勤看護師として、二足のわらじで勤務中。