裁判員制度が始まり、興味を持つ人が増えたとはいえ、普段、私たちは裁判や事件に縁がない生活を送っています。けれど、いつどんなトラブルに巻き込まれるのかは誰にもわかりません。
証言台に立った時、人は何を思い、何を語るのか。
本書は、罪を犯した人間、被害を受けた人間、またその家族たちを通じて、人の生き方・家族愛について見つめ直す人間ドラマをまとめています。
第1章 被告人が流した涙
二重介護の末に
償いの受け取り方
不法入国者
無理心中の決意
逃れられない過去
第2章 証人が流した涙
自慢の妹
最後の居場所
穂積橋が架かる時
家庭内暴力
夢をかなえる架空携帯
第3章 傍聴席が流した涙
悪魔の盛り場
従兄弟の裏切り
教師を続ける
●白木達也(しらき・たつや)
1978年生まれ。岐阜県出身。IT企業勤務を経て、出版・音楽などの企画制作会社「アローグ・プランニングス」代表。新聞・雑誌で、法律・事件に関する執筆の傍ら、法科大学院受験スクールでも講師を務める。