一郎は菜穂子と、シティ・ホテルのコーヒーラウンジで会っていた。対面した菜穂子は、
「私は、奥様を寝取った相手なんですから」
と妖しく微笑み、一郎にとって思わぬ提案をした…。(「妻の愛人」)
他にも危ないめくるめく官能の極みの世界を描いた二つの作品「姉の愛人」と「父の秘画」を掲載。
・妻の愛人
・姉の愛人
・父の秘画
●館淳一(たて・じゅんいち)
1943年北海道生まれ。日大芸術学部放送学科卒。芸能誌記者、別荘管理人、フリー編集者を経て、1975年新感覚のSM作家としてデビュー、単行本はもちろん、中間小説誌、男性誌、新聞などで数多くの作品を発表している。ストーリーの面白さに官能描写のとけ込んだ独特の世界は数多くのファンに支持されている。『煽情マーメイド』『純白のガーターベルト』(双葉文庫)、『美母秘めた情事』(竹書房)、『夜の写生会』『継母の純情』(幻冬舎アウトロー文庫)、『ロリータの鞭』(無双舎文庫)など著書多数。