1988年に消費税が導入された時の、1997年に5%引き上げられた時の、政府の言い訳、覚えていますか?
消費税を引き上げたのに、なぜ財政は破綻寸前、社会保障も壊滅寸前なのでしょうか?
さらなる消費税引き上げを主張する人たちは、判で押したように、
「少子高齢化社会に向けて、福祉の財源が必要となる」
といった議論を展開します。それは、どこまで本当なのでしょうか?
その一方、
「官僚の無駄遣いをなくせば、消費税を引き上げる必要はない」
という意見もあります。そう言いきれるほど、単純な問題なのでしょうか?
本書では、消費税率の引き上げが喫緊の課題となる今、繰り返される「出たとこ勝負」の財政出動と、「大企業・金持ち優遇」の現在の税制の是非を問います。
●林 信吾(はやし・しんご)
1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)など、著書多数。『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)などは電子版も配信されている。
●葛岡智恭(くずおか・ともやす)
1959年、東京生まれ。法政大学卒業後、出版社勤務を経て独立。雑誌編集、広告制作にたずさわる。林信吾氏との共著には、『大日本「健康」帝国』、『野球型vsサッカー型豊かさへの球技文化論』、『昔、革命的だったお父さんたちへ』、『日本人の選択』、『ネオ階級社会はここから始まった』(いずれも平凡社新書)、『サッカーを知的に愉しむ』(光文社新書)がある。