新聞や週刊誌からマルチメディアについての取材を受けることも多くなってきた。記事を書く人のなかには、マルチメディアどころかパソコンやワープロさえも使ったことがなく、最初からネガティブな目でマルチメディアを見ている人も多い。たしかに政治的な面などから見ると、マルチメディアにも問題は多いのだが、将来のネットワーク型マルチメディアは、社会を変革するほどのパワーを秘めてもいるはずだ。それはネットワーク通信をしている人なら、肌で感じることができるのではないか。(本文より)
NIFTY-Serve会員誌に1991年から1999年の足かけ9年、96回にわたって連載された人気コラム。本書はその第2弾(33~64回)。電子オリジナル作品。
※本書は著者の意向により本文横書きで制作されています。
●すがやみつる
1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰。1987年、パソコン通信発展に寄与したことが認められ第1回ネットワーカー大賞(株式会社アスキー)を受賞。2004年にはネットワークで通じてモータースポーツの発展に貢献したことが認められ第1回モータースポーツ大賞(社団法人日本自動車工業会)を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より2021年まで京都精華大学マンガ学部教授。近著に『ゲームセンターあらしと学ぶマンガ版「こんにちはPython」』(日経BP)、『コミカライズ魂』(河出新書)など。