新東京国際空港に降り立ったひとりの美少女。彼女こそ、天鳥と真鳥の姉、不動明王の〈気〉を継承する者、壬生美鳥であった。二年ぶりで日本に戻った彼女を出向えたのは夜蠱たちの一群……魔少年・宗仁戍里からの隠やかならざる招待状であった。一方、桐生冬吾は川原七生と結ばれる。だが、七生はその時すでに……。世界に破滅をもたらすという〈羅刹王〉がついに生まれてしまうのか。緊迫の度を高めながら、物語はいよいよ佳境に向かう。
鮮烈なイメージに彩られた伝奇アクション、第3弾。
●六道 慧(りくどう・けい)
東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。