闇の使者アーデイレルの言う運命に導かれ、風騒ぐレボアン山脈沿いの荒れ果てた道をあゆむヴィシュヴァとレシュボーン。血の臭いに誘われるかのように、街道へと出た二人の前に現れたのは、つい今しがた盗賊に襲われたばかりの隊商の無残な姿だった。その残骸で、自らの忌まわしき人生の中でただ一人、彼を愛してくれた女性、フィリーアとの運命の再会を果たすヴィシュヴァ。しかし喜びも束の間、彼らにまたも混沌のおぞましき魔の手が襲いかかる……。
光と闇の渦巻く中、獣の意思を持つ神剣《ヴェルナディックの剣》を巡る凄絶な物語。傑作ヒロイック・ファンタジー、第3弾。
●神代創(かみしろ・そう)
1965年、滋賀県近江八幡市生まれ。関西大学卒業。1991年に『ヴェルナディックサーガ』でデビュー。オリジナルのSF/ファンタジー、アニメ・ゲームのノヴェライズを執筆の他、ゲームシナリオも少々。代表作に『はみだしバスターズ』シリーズ、『ウェイズ事件簿』シリーズなど。ノベライズには『新機動戦記ガンダムW』、『魔界戦記ディスガイア』などがある。