顔も能力も超一流……なのになぜか受難多き人生の、若き霊能師・水月那智は、ボロアパートで能天気な狼の妖怪・銀狼と同居中。そんな彼のもとに、実家からSOSが入る。著名な霊能師である父に破門された元弟子が、水月家に呪詛をかけにきたというのだ。今度こそタダ働きはごめんだ! と涙ぐましい決意を固める那智だったが……。那智と銀狼の凸凹コンビが、またまた遭遇した三つの事件!
笑いと涙の痛快オカルティック・ファンタジー第2弾。連作短編3本を収録。また、電子版の特別付録として、雑誌掲載時のイラスト(「群青の声」)を巻末に収録。
*月下美人
*五月闇の使者
*群青の声
●霜島ケイ(しもじま・けい)
大阪府生まれ。1990年、『出てこい、ユーレー三兄弟』(朝日ソノラマ)でデビュー。主にファンタジーとホラーのジャンルで活動中。「封殺鬼」シリーズ(小学館)、「カラクリ荘の異人たち」(ソフトバンククリエイティブ)、「のっぺら」(廣済堂)等、著作多数。