「たすけて…たつお…さん」神一族の一人・神宮寺竜生の目前で、雲塊が美女の姿となって囁いた。女は異国からの侵略者にさらわれた竜生の恋人・環だった。強敵・伯爵夫人の狙いは、神一族の動揺を誘うことか、竜生を味方につけることか。古から繰り返されてきた日本の守り神と侵略者との遥かなる魔戦。戦いは様相を変え、新たな境地へ。美とエロスが織り成す怪奇アクション「妖麗伝」シリーズ第4弾。
●竹河聖(たけかわ・せい)
東京生まれ。青山学院大学文学部卒。ホラー、伝奇小説、ファンタジーを中心に続々と作品を発表。劇場版アニメ化もされた「風の大陸」シリーズや「巡検使カルナー」シリーズなど著書多数。