東京・板橋で母娘が焼死する放火事件が起こった。捜査線上に浮かんだ容疑者のホームレスは、事件当夜現場近辺をうろついてくれと、ある男に頼まれたという。元大蔵省エリート官僚のその男を調べるうちに真道は、闇の奥底深く、長く伸びる“回廊”に、いつのまにか足を踏み入れていた…。長篇ハード・サスペンス第3弾。
●広山義慶(ひろやま・よしのり)
1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。