マジカル・シティを襲った災厄をどうにか退けたベンは、暗黒に包まれて街から消えてしまった女忍者トベラを救い出すため、〈向こう側〉へと足を踏み入れる。だが、〈向こう側〉でベンを待ち受けていたのは、過酷な運命と巨大な陰謀だった! 魔法の否定される世界でみつけた自分自身の死体。さらに、謎の協力者マジックに告げられた自らの寿命。事態は加速度的に混迷を増していく。ベンに残されたのはわずか九時間。その間に、愛するトベラを救い出すことはできるのか!?
大人気オカルト・ホラー・アクション、その第9弾が電子で復刊! 表紙&口絵イラストは義仲翔子による描き下ろし。
●朝松 健(あさまつ・けん)
1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。