招春祭(メイ・イヴ)の夜、ギルマン街のあるアパートメントの一室で行われた召喚儀式……それは〈こちら側〉でも〈向こう側〉でもない、もうひとつの世界〈旧宇宙〉から邪神クトゥールーを召喚するために、あるものを呼び出す儀式であった。あるものの名は、召喚者N。Nの正体は、そして、もうひとつのNとは? 魔術犯罪専門特捜官〈騎士(ナイト)〉のペンは邪神降臨を阻止することができるか!?
大人気オカルト・ホラー・アクション、その第2弾が電子で復刊!
●朝松 健(あさまつ・けん)
1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。