密偵娼妓船〈ヴァニス号〉がザハル太陽系にやって来て一年が経った。ザハル太陽系はいまや、ゲリラと海賊の跳梁する大暗黒星域と化したヴラド星域で、最大の歓楽街となっていた。鉱夫達が、酒と女と麻薬を求めてやって来るからだ。娼妓達はその卓越した性技と魅力で、苛酷な肉体労働の苦悩を発散させる娯楽が何もない鉱夫達の心を完全に掴んでいた。そして、魔王プレッジ・スミスを捜して放浪しつづけた〈ヴァニス号〉は、ついに彼の姿を捉えた!
スリムなボディに秘めた戦闘能力と性技を駆使して魔王軍団と対決する戦闘娼妓達! 凄絶な官能SFバイオレンス第4弾が「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊!
●友成純一(ともなり・じゅんいち)
1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。