文化祭まであと二週間。格闘技同好会の出し物に悩むめぐみは“滅法”を称揚する記事に目をとめた。天啓を受け、日本最強最古の格闘技・畳芸滅法の講演会を文化祭で催そうと宗家・骨幌橋原の道場を訪れためぐみたちは、自称『居合・長刀・プロレスを倒した新武術王』と対峙することになったが…。“滅法”の嵐が吹き荒れる学園祭と悶絶のクリスマス、大伴教諭の帰郷譚を収めた熱血青春格闘技小説、第四弾。
島本和彦の表紙・挿し絵を完全収録して、ついに電子書籍で復刊!
●朝松 健(あさまつ・けん)
1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。