誠新学園対大犯土学園の二十回目の合同体育祭が迫った。過去の戦績は19勝0敗で大犯土の一方的リードである。大犯土を倒すのに巧績があれば、修学旅行での乱闘事件はうやむやになり、格闘技同好会の名を内外に高めることもできよう。めぐみたちは燃えた。格闘技に賭ける若人のパワーが、騎馬戦に、棒たおしに、パン食い競走に炸裂する。抱腹絶倒の熱血青春格闘技小説、第三弾。
島本和彦の表紙・挿し絵を完全収録して、ついに電子書籍で復刊!
●朝松 健(あさまつ・けん)
1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。