ヌエバ・テラでくつろぐレイヴンのもとへ銀河連邦軍の若き士官・エヴァンズ大尉が突然訪れた。半ば強引に連れていかれた高級ホテルの一室には、8年ぶりに再会するレイヴンの妹ベレニスがいた。
彼女の目的は、自分の夫でレイヴンのかつての婚約者ミシェル・ディラック准将の死の謎を解き、復讐を果たすことだった。否応ない彼女のやり方に協力を余儀なくされたレイヴンは、惑星〈第七天〉の地を再び訪れるはめにおちいった。
そこでは、ルルージュ一族の愛と憎しみが渦巻いていた。かつて全てを賭けて捨てたはずの「ルルージュ」の名がレイヴンを苦しめる……。愛と憎しみの“ニュー・スペースオペラ”第3弾。
●伊東麻紀(いとう・まき)
茨城県生まれ。お茶の水女子大学理学部化学科中退。大学時代はSF研究会に所属。『宝剣物語』シリーズ、『エストレリャ国異聞』シリーズ(ともに大陸書房)、『海賊ランスロット・華麗なる冒険』シリーズ(角川書店)、『特殊工作員アンジェラ』シリーズ(朝日ソノラマ)などの著書がある。