既刊(1-18巻)

真・大東亜戦争(16)

-
450
 優勢に戦いを推し進めてきた帝国陸海軍だったが、敵の戦意を挫く決め手を打てぬまま、今では圧倒的な物量を誇る連合軍に圧迫され始めている。  一九四四年(昭和一九年)七月七日を期して発令された作戦「回天」の名称には、窮地に立たされつつある状況を一気に転換させようとの意味が込められていた。  迫りくるアメリカの大艦隊を前に、旗艦「大淀」の艦橋は騒然としている。 (皇国の興廃は此の一戦にあり……か)  小沢はマストに翻るZ旗を見つめ、汗ばむ手をぐっと握り締めた。  同じころ、遠く離れた霞ヶ関の大東亜大臣室で、西条は珍しく大きく息をついた。 (この戦いの帰趨がすべてを決めることになる。文字どおり一世一代の大勝負。小沢中将、我々の明日はあなたの、あなたたちの肩にかかっています)  七月九日、午前六時四四分、空前絶後の海空戦が始まろうとしていた。  大長編・架空戦記、第16巻の登場! ●林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『反戦軍事学』(朝日新書)など著書多数。 ●清谷信一(きよたに・しんいち) 1962年生まれ、東海大学工学部卒。軍事ジャーナリスト、作家。2003~08年まで英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』日本特派員を務める。香港を拠点とするカナダの民間軍事研究機関上級アドバイザー、日本ペンクラブ会員。豊富な海外取材とネットワークをベースにした防衛産業の分析には定評がある。『防衛破綻』(中公新書ラクレ)、『専守防衛』(祥伝社新書)など著書多数。
450
真・大東亜戦争(16)

真・大東亜戦争(16)

450

真・大東亜戦争の他の巻を読む

既刊18巻
1 / 2

通知管理

通知管理を見る

真・大東亜戦争の作品情報

あらすじ

 優勢に戦いを推し進めてきた帝国陸海軍だったが、敵の戦意を挫く決め手を打てぬまま、今では圧倒的な物量を誇る連合軍に圧迫され始めている。  一九四四年(昭和一九年)七月七日を期して発令された作戦「回天」の名称には、窮地に立たされつつある状況を一気に転換させようとの意味が込められていた。  迫りくるアメリカの大艦隊を前に、旗艦「大淀」の艦橋は騒然としている。 (皇国の興廃は此の一戦にあり……か)  小沢はマストに翻るZ旗を見つめ、汗ばむ手をぐっと握り締めた。  同じころ、遠く離れた霞ヶ関の大東亜大臣室で、西条は珍しく大きく息をついた。 (この戦いの帰趨がすべてを決めることになる。文字どおり一世一代の大勝負。小沢中将、我々の明日はあなたの、あなたたちの肩にかかっています)  七月九日、午前六時四四分、空前絶後の海空戦が始まろうとしていた。  大長編・架空戦記、第16巻の登場! ●林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『反戦軍事学』(朝日新書)など著書多数。 ●清谷信一(きよたに・しんいち) 1962年生まれ、東海大学工学部卒。軍事ジャーナリスト、作家。2003~08年まで英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』日本特派員を務める。香港を拠点とするカナダの民間軍事研究機関上級アドバイザー、日本ペンクラブ会員。豊富な海外取材とネットワークをベースにした防衛産業の分析には定評がある。『防衛破綻』(中公新書ラクレ)、『専守防衛』(祥伝社新書)など著書多数。

真・大東亜戦争のレビュー

まだレビューはありません。