チポトレ・メキシカン・グリルは、1993年に創業され、欧米を中心に急成長を遂げたメキシコ料理のファストフードチェーンである。だが、2015年に集団食中毒事件が発生したことをきっかけに、いくつもの困難に直面することになる。その後、2018年のCEO就任から3年という短期間で再建を果たし、同社をフォーチュン500に選出されるほどの企業に生まれ変わらせたのが、タコベルのCEOを務めたブライアン・ニコルだ。本書では、顧客に長らく愛されてきたコアバリュー(中核的価値観)を見直すことはせ、デジタルの積極的な活用などを通じて、その価値観を磨き上げることで見事な復活を遂げた、チポトレ再の軌跡が語られる。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2022年7月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。