この本は、料理書でもなければ、食物史の研究所でもない。ただただ〈食べる〉という視点から、古今東西の権力者、芸術家、思想家、作家といった歴史用の人物を観察したものである。
19世紀までは、日々飢餓に悩まされることが当たり前だった人類の歴史の中で、先達たちの食へのこだわりは尋常ではなく、思わす口をあんぐりさせられるエピソードが満載!
【目次から】
カキを千二百個も食べたローマ皇帝
マズそうにものを食う妻を刺し殺したテトワース
ルイ十六世の最後のメニュー
ルイ十四世がワインをびんごとラッパ飲みした本当の理由
世界的色事師カサノヴァの好きな食べ物
ベートーヴェンの信じ難い殺人的料理
周囲が胸やけを起こすデュマとマーク・トウェーンの食べ方
シェイクスピアは鹿泥棒!?
なぜポパイはほうれん草なのか
スパーレディ西太后のメニューの豪華さ
「雲呑」誕生のエピソード
ピカソ必死の逃亡劇
などなど!