あらすじ銀の狼が異母兄の姿へ――それは幼き日に見た光景。彩都の王族は狼の血を引くという伝説があるが、皇子である怜夜は兄のように変化することはなかった。しかし心を許せる存在もなく、宮廷内で孤立している怜夜に、ある事件がきっかけで異変が起こる。中途半端にも、耳としっぽだけが現れたのだ。兄の友人で宮廷警備長の雪那にその姿を見られ、変化を口外しない代わりにある条件を提示されるが――。表題作他一編収録。