「サージルは――サージルは拷問を受けるんでしょうか?」
「それは容疑の内容によると思うが」
「執行吏は反逆罪だって言ってました」
「ああ。それなら大いにあり得る」
「くそったれ、セロ、この考えなしが! しっかりしろ。そんなことナイサンダーが許すもんか」
「ナイサンダーに口出しできるか疑問だな」
試練に合格し《監視者》として認められたアレクのお披露目に湧く夜、突然踏み込んできた執行吏にサージルが拘束された。罪状は、女王に対する反逆罪。獄中のサージルから伝えられた暗号とセロの助力により、アレクとマイカムは犯人を突きとめる。だが、その背後にはさらに巨大な組織の存在が隠されていた――高位魔術師ナイサンダーの指揮下、《監視者》たちは都に張りめぐらされる陰謀へと立ち向かう! 215ページ