今日も在宅ワーク中、兄に好き勝手に犯されるゆうき。ふたりきりの兄妹は歪んだ関係を持ったまま、もう何年も同じような日々を過ごしていた。そんななか、ゆうきは家の中である古い手帳を発見する。それはこの兄と自分しかいない世界の、始まりの日々を思い出させるものだった――。……まだ母や父と一緒に住んでいたころ、ゆうきは学校にも家庭内にも居場所がなかった。優秀な兄と比べられ、両親につらく当たられる毎日を過ごしていた。そんな中、自分に唯一優しくしてくれる人間が兄だった。いつしかゆうきの世界は、自分と兄の「ふたりだけ」となっていった。自分の居場所を守りたい。兄に自分のことをずっと見ていて欲しい……そんな気持ちでいっぱいになったゆうきは、自然と兄の寝床に足を運んでいた。「お兄ちゃんの、好きにしていいよ…」