恋慕、倦怠、憧憬、郷愁…時代を問わず、人々の営みのある所には常に数多くの思いが交錯し、それらはやがて一つの物語として紡ぎ出され、後の世に語り継がれてきた。
国民的な物語を独自の解釈で再構築した「かぐや姫」、妻の美貌に惚れ込んでその似顔絵を片時離さず持っていた兵六だがやがて時は流れ…「絵姿女房」、江戸に憧れ、故郷を離れたお登志が時を経て戻った場所で見たもの…「故郷」、平等な世界に憧れ、革命を夢見た女の末路…「革命を夢見た女」、の4作品を収録。
「すくらっぷ・ブック」などで若者のみずみずしい青春を、また「風の宿」などで情緒あふれる大人の物語を綴って来た小山田いくが心機一転、新しい切り口で描いてゆく新シリーズ第5巻!