16歳の秋、私の人生を変えたのは「演奏しない」軽音部と4枚のCDとの出会いだった。
高校一年の秋、楡未來(にれ・みらい)は亡き叔母が
“4枚同時再生が必要な”CDを遺した意味を探るため、軽音部の部室を訪れた。
そこで待っていたのは、演奏しない「聴く専門」部員・塔山雪文(とうやま・ゆきふみ)。
挙動不審で怖がりだけど、
音楽にはものすごく詳しい塔山の力をかりて、未來は叔母の真意を追う。
架空言語で歌う曲を題材に書かれた小説の盗作騒動、
壊されたギターと早朝の騒音の関係など、
学校で起こる事件を音楽の知識で解き明かす全4篇/掲出の書影は底本のものです