あらすじホセ・ミゲル・バトルの犯罪組織は“ザ・コーポレーション”の看板を掲げ、ニューヨークの富を喰らって肥大化していく。逮捕を機に組織の核心である数当て賭博事業を実の息子ミゲリートに譲渡したバトルは、麻薬の売買へと触手を広げた。集められた大量の金は、たっての願望でもあった「俺のカジノ」、ペルーの〈カジノ・クリヨン〉で洗浄される。事業の拡大、夢の実現。捜査の手も躱し続け順風満帆に見えた“ザ・コーポレーション”にも、最後の時は近づいていた。キューバ革命が産み落とした憎悪と欲望の忌み児、キューバ・マフィアの爛熟と崩壊を綴るクライム・ノンフィクション後篇。