昇進や異動はキャリアアップを後押ししたり、活躍の場を広げるチャンスにつながったりする。しかし、近年のコラボレーションが非常に重視される動的な職場環境では、仕事におけるトランジション(役割の転換)は、容易ではない。どんなに有能で勤勉な人材であっても、変化をうまく乗り切れるとは限らず、マネジャーや従業員のトランジションの結果が、組織の期待を満たさないケースも非常に多い。本書では、トランジションをうまく進めることが、従業員のキャリアと企業の成功の両面で極めて重要である理由を解説する。また、コラボレーションの要求が高まるにつれて、ネットワークがますます不可欠な要素になっている現状を説明し、新たに就いた役割で能力を発揮するためのアドバイスを提示する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2022年6月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。