「ストレートで高純度の本格ミステリ。
よくぞ掘り出してくれました。
1930年代のフランスでこんな不可能犯罪ものが書かれていたとは、
ヴィンテージミステリの世界はまだまだ底が知れませんね。」
――有栖川有栖(作家)
天外消失の謎に名探偵が挑む!
フランス産探偵小説の傑作、遂に発掘!
飲食産業で成功を収めた富豪のヴェルディ
ナージュが、マルシュノワール館に引っ越
してくる。これまでの所有者には常に災い
がつきまとってきた曰く付きの館だ。再三
舞い込む「この館から出ていけ」との脅迫
状。果たして雨の夜、謎の男の来訪を受け
た直後、館の主は変わり果てた姿で発見さ
れる。どこにも逃げ道のない館から忽然と
姿を消した訪問者。捜査が難航するなか、
探偵トム・モロウが登場し……『黄色い部
屋の謎』以降の歴史的空白を埋めるフラン
ス産不可能犯罪小説の傑作、ついに発掘!