ドイツ北部の町に生まれたシュリーマンは、経済的な理由から大学を諦め、雑貨店や商社などを転々としたのち、商人として大成功をおさめる。その資金を元手に、不屈の精神で遺跡の発掘へと邁進し、ついには通説を塗り替える大発見へと至った。没後まとめられた本書は、人々を考古・歴史のロマンへと導き、今なおその魅力が色あせることはない。ドイツ文学者・池内紀の訳で、情熱あふれる男の物語を堪能する。解説・周藤芳幸【目次】はしがき ソフィア・シュリーマン第一章 幼い頃、及び商人時代(1822-1866)第二章 イタカ、ペロポネソス、トロヤへの最初の旅(1868-1869)第三章 トロヤ(1871-1873)第四章 ミケネ(1874-1878)第五章 トロヤ 第二次・第三次発掘(1878-1883)第六章 ティリンス(1884-1885)第七章 晩年(1885-1890)訳者コラム訳者解説解説 周藤芳幸