アテネに暮らすイレーナは、生まれて初めて本当の恋におちた。
出張先のイタリアで出逢ったハンサムなヴィンチェンツォと。
彼は初対面のときからイレーナへの好意を表し、傲慢なほど臆せず彼女の心に踏み込んできた。
最後の日、ついに彼の部屋で一夜を過ごし、愛を分かち合った。
ヴィンチェンツォは静かに告げた。
「ぼくたちは正反対だ。だから結婚するべきだよ」と。
イレーナはアテネにいる形だけの許婚のことも忘れ、うなずいた。
ヴィンチェンツォが、本当は誰なのかも知らないまま……。
*本書は、ハーレクイン・イマージュから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。