※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。
荒れた庭園がよみがえる時、奇跡が生まれた。
メアリは10歳のときにインドで両親を亡くし、イギリスに住むおじの大きな屋敷に引き取られる。両親に放置されて育ったメアリは、自分のことしか考えないとてもわがままな子どもだった。でも、自分を気にかけてくれる人がいなかったメアリには、自分がわがままで、人にいやな思いをさせる子どもだということすらわかっていなかった。ようやく着いた屋敷は、広大な荒野のはずれにあった。インドでの生活とちがい、ここでは自分でなんでもやらなければならない。広い屋敷のどこかには、10年間誰も入っていないカギのかかった秘密の花園があるという。メアリはそのとびらを探すことにした。コマドリに導かれてようやく失われたカギを見つけ、別の日に花園の入り口を見つける。とびらの向こうにあった花園は荒れ果てていた。しかし、よく見ると地面には小さな緑の芽が顔を出している。メアリはこの庭を生き返らせたいと強く思った。自然と触れあって、自然の力を理解することで、硬く凍りついた心が少しずつ融け、やわらかくなっていく……
「小公子」「小公女」など、多くの児童小説を書いたバーネットの最高傑作!(新訳)
※この作品は一部カラーが含まれます。