西欧の考え方をベースにした精神分析では、よほどうまく応用しないと、日本人にはしっくりこないところがあります。
もともと日本人はまじめで思いつめやすい傾向があります。
そういう性格やものの考え方と「悩み」や「不安」は切り離せないものです。
本書は、日本人の性格にいちばん合った「こころの健康法」として、森田療法の実践と応用の方法を紹介します。
森田療法は、悩んだり、不安を感じたりするのは自然なこと、むしろ生きていくために必要なことだととらえ、それを無理に取り除こうとせず、
むしろ悩みや不安を抱えながら元気にいきていく道筋を示します。
「森田的生き方」の実践者である著者も、森田療法を長く続けるなかで、肯定的な人生観を身につけました。
本書は、こころの健康法を学ぶだけでなく、肯定的な人生観を身につけることにも役立つ本です。
●生きたいという願望が悩みの根源にある
●悩みを持ったまま、「あるがままに生きる」
●「とらわれ」からどうすれば抜け出せるか
●ダメじゃないのに「ダメな自分」と思う人がいる
●自分から悩みを複雑にしていませんか
●あなたの短所がじつは魅力的だったりします
●こころの自然治癒力を信じることが大事です (他)
◎本書は小社より出版された『日本人に合った「こころの健康法」』を改題し、再編集した新版です。
(※本書は2015/1/23に発売し、2020/12/25に電子化をいたしました)
和田秀樹(わだ ひでき)
1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。
東京大学医学部付属病院精神神経科、老人科、神経内科にて研修、国立水戸病院神経内科および救命救急センターレジデント、東京大学医学部付属病院精神神経科助手、アメリカ、カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、現在、国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学専攻)、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック(アンチエイジングとエグゼクティブカウンセリングに特化したクリニック)院長。1987年『受験は要領』がベストセラーになって以来、大学受験の世界のオーソリティとしても知られる。
著書に『感情的にならない気持ちの整理術』『50歳からの勉強法』『医学部の大罪』『脳科学より心理学』『悩み方の作法』『40歳からの記憶術』『一生ボケない脳をつくる77の習慣』(以上、ディスカヴァー)『テレビの大罪』(新潮新書)『感情的にならない本』(新講社ワイド新書)『受験は要領』(PHP文庫)など多数。