『超訳 自省録 よりよく生きる』が
さらに読みやすく、手にとりやすく文庫版になりました!
全身全霊で「今」を生きよ!
哲人ローマ皇帝の「内省」の記録。
※エッセンシャル版購入者の特典「よきリーダーになるために知っておきたいマルクス・アウレリウスの名言」が、書籍内のQRコードからダウンロードできます。
2000年間読み継がれてきた名著。
シリコンバレーの起業家たちが注目し、マンデラ元南アフリカ大統領、ビル・クリントン元アメリカ大統領など各国のリーダーが愛読してきた『自省録』。
哲学者でもあるローマ皇帝マルクス・アウレリウスによる人生訓が「超訳」となって読みやすくなりました。
(本文より抜粋)
027 自然にしたがって生きよ
自分のことをすでに死んだ者 、
現在この瞬間までに人生を生きつくした者として考えること。
そして残りの人生を、自然にしたがって適切に生きること。(7-56)
124 目を覚まして現実を見よ
正気に戻って、自分を呼び戻せ。
眠りから目を覚まし、
君を悩ませていたのは夢にすぎないと気づいたら、
まどろむ前に見ていたように、
いま目の前にある現実をさめた目で見つめることだ。(6-31)
(「はじめに」より一部抜粋して掲載)
マルクス・アウレリウスは、紀元2世紀に生きた実在のローマ皇帝だ。そして『自省録』は、彼が激務のかたわら就寝前につけていた「瞑想記録ノート」である。彼はまた、古代ギリシアにはじまるストア派最後の哲学者とされている。
就寝前の瞑想で一日の振り返りを行い、胸中の思いに対して自問自答し、最後に結論として自分を戒め、自分を叱咤激励することばを書く。
このプロセスがセルフセラピー(=自己治癒)にもなっていることが、本文を熟読していると理解されることだろう。
この本は聖人の教えとして読むべきではない。生身の人間であったマルクス・アウレリウスの肉声を聞き取ってほしいと思う。
約2000年の時空間を超えて、現代に生きる人間にも響くものがあるはずだ。
エッセンシャル版では、全体で487章ある長短さまざまな文章から、現代に生きる人にとって意味をもつと思われる180章を厳選して翻訳した。
意味がよく伝わるように、原文にはない表現を補い、逆に削除している箇所もある。翻訳にあたっては、参考文献にあげた日本語訳と英訳には、たいへんお世話になった。
セレクトした文章にかんしては、可能な限り全文を収録するようにした。
すでに見てきたように、『自省録』のスタイルは、結論が先にあるわけではないからだ。
そのかわり、原文にはない「小見出し」を内容要約としてつけ、内容別に配列し直している。
「人生は短く、いつ死ぬかわからない」。だからこそ、過去でも未来でもない、「いま現在」を生きる気持ちが湧いてくるはずだ。それが本書全体を貫くメッセージでもある。