本書は、1944年に出版されたアメリカの自己啓発の大家、デール・カーネギーの古典的名著『道は開ける』の初版本をもとに編集したものだ。
ちなみに、日本でよく知られているのは、1984年に遺族によって改訂された原書をもとに翻訳したものである。初版本には改訂版にはないエピソードが満載されている。
カーネギーには『人を動かす』と『道は開ける』という2冊の世界的ベストセラーがあり、前者は良好な人間関係を築く方法について、後者は人生全般に関する悩みについて書かれている。
『道は開ける』は自己啓発の源流といえる本で、具体例とともに、古今東西の偉人や一般人が悩みにどう向き合ってきたかが紹介されている。
悩みに対してカーネギーが提唱している解決策を要約すると、おおむね次のようになる。
1 たえず心配するのではなく、仕事や趣味や家事に没頭して忙しく過ごす
2 人々に何かをしてもらうのではなく、人々のために尽くして喜びを得る
3 暗いことを考えて悲観するのではなく、物事の明るい面を見て楽観的になる
4 昨日や明日のことを思い煩うのではなく、今日を精一杯生きて充実感を得る
5 境遇について不平を言うのではなく、恵まれている点に感謝する
本書は前向きな姿勢で人生を切り開く助けになるに違いない。