あなたの横でずっと笑っていたかった。
ケーキが甘くないと感じたあの日 ぼくはただ黙っているしかなかった。
別れたほうがふたりのためだなんて あなたひとりのためじゃない。
謝るんだったら ふらないでよ。
「わたしはだいじょうぶ」なんて 言うんじゃなかった。
まだインターネットなどない時代。文学者ではないふつうの人の等身大の言葉を見聞きできる機会はごく少ないものでした。こうして本書の元となっている「別れたあの人への伝言」は生まれました。携帯電話やメールなど伝える手段は変わっても、誰かを想い焦がれるあの気持ちの底にあるあの純な想いは、永遠に変わることはないと改めて実感します。