あらすじ娼館で下働きをしていた身寄りのない少年テオは、あるとき国いちばんの富豪、ラング家の嫡男クロードに引き取られ、使用人として働くこととなった。娼館ではオメガの娼妓が人気を博していたが、テオは十歳の時に行った性別判定で篩い落とされ、期待外れの厄介者と見做されていた。自分に存在価値を見いだせず、身を潜めるように生きてきた日々。しかし少年は、あらたな場所で伸びやかに成長していく。そして次第に募る、主人への思慕……そんなあるとき、身体に変調が訪れて――